むちうち

一般的に多いのが自動車に乗っているときに、後ろから追突されたとき、頚椎周囲の筋肉・靭帯・椎間板・血管・神経などの組織が損傷を起こしたものをムチウチ症(頚椎捻挫)といいます。

他にもスポーツ中など後ろからいきなりぶつかられたときや頭部への物体の落下などにより、ムチウチ症になることもあります。
ムチウチ症は数時間後、あるいは翌日になって、うなじの痛み、熱が出る、頭が重い、肩がこるなどの症状が現れることが多いのですが、受傷直後に現れることもありまし、逆に数週間から数ヶ月たった後に症状が現れることもありますので、治療も慎重に行わなくてはなりません。

症状も、首の痛みやこわばり、背中の痛み、腕の痛みとしびれ、意識障害、頭痛、めまい、目がかすむ、耳鳴り、難聴、腰痛など様々な症状が起こることがあります。症状により治療方法も異なりますので、まずはご相談ください。

むちうちは大きく分けて以下5種類に分類されます

自動車の追突事故・スポーツなどで予測不可能な衝撃が身体に与えられることによって起きる症状です。頸椎とは首の骨のことを言います。この頸椎部分にダメージが与えられると、筋・筋肉・軟骨が損傷することによって痛みを伴うわけです。頸椎は身体で最も重要な部分です。

この頸椎の損傷が酷い場合、血管や神経までも重篤なダメージを被り、下手すれば身体が麻痺状態になってしまう恐れがあるくらいなのです。どちらにせよ、正常な機能に回復するには長期間を要します。

脊髄捻挫で悩まれている方は、むち打ち症の70~80%を占めると言われています。身体全体に強烈な衝撃を与えられることによって、首や肩などの筋肉・靭帯が損傷し、捻挫を引き起こしてしまう症状です。

経の通り道が狭くなる(圧迫)ことによって、鈍痛を伴う症状です。神経が圧迫される状態は、末端神経(手・指先)にも支障をきたすため、非常に危険な症状とも言えます。

バレ・リュー症状型は首・肩・腕などが痛む症状と違い、頭痛を伴う症状です。けた違いの衝撃が加えられることによって、頭部後部の交感神経がダメージを受けます(交感神経=脊髄を通っている神経、昼の行動をつかさどります)。そして椎骨動脈の血液低下を発症し、頭痛・めまい・吐き気などを引き起こす症状です(椎骨動脈=首の左右にある動脈で脳に栄養を与える役割を持っています)。

頸椎の脊柱管を通る脊髄が損傷することによって、知覚異常を引き起こす症状です(知覚異常=下肢のしびれ)。そして、非常に稀な場合でもありますが、膀胱直腸障害を引き起こす可能性もあります(膀胱直腸障害=膀胱・直腸の機能が低下し、排尿・排便などに支障が起こる障害)。

後遺症

首や肩、腕に痛みやしびれが出たり(神経根の障害)、箸が使いにくくなったり、ボタンがかけづらくなったりします。
また、足のもつれ、歩行障害が出ることもあります(脊髄の障害)。

この病気になると背骨の動きが悪くなり、体が硬い、背すじにこりや痛みを生じることがあります。しかし、このような症状は病気でなくても起こりますので、この症状だけでは病気かどうかの判断はできません。
注意が必要な症状は、神経(主に脊髄)が圧迫され神経の働きが低下して起こる、以下の脊髄症状です。

後縦靭帯骨化症で頚椎の脊髄が圧迫されると、手足のしびれ感(ビリビリ、ジンジンしたり感覚が鈍くなる)や手指の細かい運動がぎこちなくなり、しづらくなります(箸がうまく使えない、ボタンの掛け外しがうまくできない)。ほかにも、足がつっぱってつまづきやすい、階段を上り下りがこわくて困難などの歩行障害も出現してきます。黄色靭帯骨化症でも同様の症状が出現しますが、骨化してくる部位が胸椎に多いので、その場合は足の症状だけで手の症状は出現してきません。

頭・首

頭痛は誰でも一度は経験されていると思います。
慢性的な頭痛の大半は機能性の頭痛【緊張型頭痛・片頭痛】と両者の混合性頭痛です。その中には体質的なもの(いわゆる頭痛もち)と心理・社会的要因が強く影響しているものがあります。
頭痛の原因が大きな病気(脳出血・脳腫瘍など)によることもありますので、まずは原因を追究することが大切です。

パソコン・ゲーム・テレビ・長時間の自動車運転など日頃から目を酷使し知らぬ間に視力が低下してしまった方もおられるかと思いますが、それほど目を酷使していないのに目が疲れるという方は、ちょっとしたストレスが原因で、自律神経の働きが悪くなり、疲れ目になることがあります。
ストレスにより、目の疲れを感じると、疲れ目自体がストレスになり、より悪循環になっていまいますので、ストレスを早めに解消する必要があります。

周囲のものが静止しているにもかかわらず、グルグル回っているように見えたり、クラクラして安定した姿勢を維持することが難しい状態を、めまいといいます。
めまいは様々な病気が原因で起こります。それに患者様の訴え方も様々なため、なかなか原因がわかりづらい症状のひとつです。

貧血げ原因で起こるめまいや立ちくらみなどは、赤血球のヘモグロビン量の数値が減少し、各臓器組織への酸素の量が足りなくなり、それとともに起こってしまう疾患です。
免疫系のトラブルが原因でも、めまい、立ちくらみを起こします。免疫系のトラブルの場合は、起立性失調と呼ばれ、自律神経の交換神経の機能が邪魔されてしまい血管収縮反射の作用が弱体化することから起こります。
脳内の血液の流れについては、部分的に調節されていて、高血圧の症状を起こしている人も正常な人と同じように、脳の血流の状態が常に一定になるように自律神経によって常時調節をされています。

免疫系に障害が起こることから総末梢抵抗が弱体化することから起こり静脈に血液が集まってしまうことから、急に起立したり、身体を動かすことから頭の血液が足りなくなってくることがあります。


静脈自体は、容量血管と呼ばれていますが、構造自体がいつも血液が蓄積にしやすいような構造になっています。


下肢筋肉に血液が溜まってきて血液不全の状態が起こってしまうと他の組織にに十分な血液が行き届かなくなる為に、立ったり、身体を動かしたりと何かの拍子に頭部で時間的な血液が不足してしまう状態になります。

冷え性の症状を強く持っている人は、皮膚血流の増加が起こりやすい状態になっているわけなので、静止した状態から急に身体を動かしたり、立ったりすることを行わないように意識することが大切です。

基本的に耳鳴りが発生する原因は、身体のどこかに異常が発生しているからです。
身体が健康であれば、音はスムーズに伝わりますが、身体のどこかに異常が発生していると、それが耳鳴りとなって伝わってしまうのです。

朝起きると首が痛くて上がらない、首がまわらず横も向けない、などの症状は寝違いを起こしている可能性があります。
寝違いの原因は、頸部の炎症系障害と神経系の障害の2つの原因が考えられますので、原因によって対処法・治療方法も異なりますので、すぐにご相談ください。

一般的に多いのが自動車に乗っているときに、後ろから追突されたとき、頚椎周囲の筋肉・靭帯・椎間板・血管・神経などの組織が損傷を起こしたものをムチウチ症(頚椎捻挫)といいます。他にもスポーツ中など後ろからいきなりぶつかられたときや頭部への物体の落下などにより、ムチウチ症になることもあります。
ムチウチ症は数時間後、あるいは翌日になって、うなじの痛み、熱が出る、頭が重い、肩がこるなどの症状が現れることが多いのですが、受傷直後に現れることもありまし、逆に数週間から数ヶ月たった後に症状が現れることもありますので、治療も慎重に行わなくてはなりません。
症状も、首の痛みやこわばり、背中の痛み、腕の痛みとしびれ、意識障害、頭痛、めまい、目がかすむ、耳鳴り、難聴、腰痛など様々な症状が起こることがあります。症状により治療方法も異なりますので、まずはご相談ください。

背中・肩

一日中パソコンを打っていたり、同じ姿勢のまま何かに集中して取り組んだりしていると、筋肉が硬直し血行障害が起き、肩がこってしまいます。また運動不足や目の疲れなども肩こりに影響しています。肩こりでお悩みの方も多いかと思いますが、肩こりもひどくなると頭痛や吐き気までしてきますので、お早めにご相談ください。
肩こりをスッキリ解消しましょう。

40代・50代ぐらいに肩関節の周りに炎症が起こり、腕を動かそうとしたときに突然、肩に激しい痛みが走り、腕を上げたり、後ろに回したりしにくくなります。通常は、半年から1年ぐらいで自然に痛みもなくなりますが、症状をやわらげ、回復を早めることもできますので、お困りの方はご相談ください。

腕を挙上する時に肩甲骨の内側縁が浮き上がって、天使の羽根や折り畳んだ鳥の羽根のように見えるので、このように呼ばれます.
正常の肩では、腕を90度以上挙上するときには、上腕骨と肩甲骨の間の肩関節だけでなく、肩甲骨の内側で内側縁に起始する前鋸筋や肩甲骨棘~肩峰に停止する僧帽筋の働きで、肩甲骨が胸郭の外側を滑るように前方に移動し、かつ下端(下角)が更に上方に回転します。
前鋸筋が麻痺すると、肩甲骨の内側縁が浮き上がって翼状肩甲骨となり、腕を前方へ挙上できなくなります。

40歳以上の男性(男62%、女38%)、右肩に好発します。発症年齢のピークは60代です。
肩の運動障害・運動痛・夜間痛を訴えますが、夜間痛で睡眠がとれないことが受診する一番の理由です。運動痛はありますが、多くの患者さんは肩の挙上は可能です。五十肩と違うのところは、拘縮、すなわち関節の動きが固くなることが少ないことです。他には、挙上するときに力が入らない、挙上するときに肩の前上面でジョリジョリという軋轢音がするという訴えもあります。

夜間に突然生じる激烈な肩関節の疼痛で始まる事が多いです。痛みで睡眠が妨げられ、関節を動かすことが出来なくなります。発症後1~4週、強い症状を呈する急性型、中等度の症状が1~6ヵ月続く亜急性型、運動時痛などが6ヵ月以上続く慢性型があります。

オートバイ走行中の転倒、スキーなど高速滑走のスポーツでの転倒、機械に腕が巻き込まれた後などで、上肢のしびれ、肩の挙上や肘の屈曲ができなくなったり、時には手指も全く動かなくなったりします。
骨盤位分娩や肩難産で生まれた乳児が肩の挙上や肘の屈曲をしません。
いずれの場合も、腕神経叢のどの部位が、どの程度損傷されるかにより、それぞれの損傷高位に応じた運動麻痺、感覚障害や自律神経障害があらわれます。肩の挙上と肘屈曲ができないものから肩から上肢全体が全く動かないもの、外傷後徐々に軽快するものから全く回復しないものまで、いろいろあります。

つり革につかまる時や、物干しの時のように腕を挙げる動作で上肢のしびれや肩や腕、肩甲骨周囲の痛みが生じます。また、前腕尺側と手の小指側に沿ってうずくような、ときには刺すような痛みと、しびれ感、ビリビリ感などの感覚障害に加え、手の握力低下と細かい動作がしにくいなどの運動麻痺の症状があります。
手指の運動障害や握力低下のある例では、手内筋の萎縮(いしゅく)により手の甲の骨の間がへこみ、手のひらの小指側のもりあがり(小指球筋)がやせてきます。鎖骨下動脈が圧迫されると、上肢の血行が悪くなって腕は白っぽくなり、痛みが生じます。鎖骨下静脈が圧迫されると、手・腕は静脈血のもどりが悪くなり青紫色になります。

肩関節は反復性脱臼が最も多くみられる関節です。
ほとんどのものが外傷性の脱臼に続発しておこります。外傷による肩関節の脱臼は、ラグビー、アメフト、柔道などのコンタクトスポーツに多く、前下方脱臼がほとんどです。肩関節は一度脱臼を起こすと、その後は脱臼しやすくなり、前下方脱臼では、外転・外旋位を強制されることによっておこります。

脱臼の回数を増すごとに軽微な外力でおこるようになり、スポーツ活動ばかりでなく、寝返りのような日常動作でも脱臼が起こりやすくなります。これを反復性肩関節脱臼と呼びます。

手・肘

母指(親指)を広げると手首(手関節)の母指側の部分に腱が張って皮下に2本の線が浮かび上がります。ドケルバン病はその母指側の線である短母指伸筋腱と長母指外転筋が手首の背側にある手背第一コンパートメントを通るところに生じる腱鞘炎です。

手首(手関節)の母指側にある腱鞘(手背第一コンパートメント)とそこを通過する腱に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れます。母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い痛みが走ります。

指は腱によって曲げ伸ばしをすることができます。手を握ったりする強い力を発揮する筋肉は前腕にありその力を腱が伝えます。その通り道で指を曲げる屈筋腱が浮き上がらないように押さえているのが靱帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)と呼ばれるものです。丁度、その構造はベルトとベルト通しの関係に似ています。
この靱帯性腱鞘は指に部分にありますが、それが終わる指の付け根付近に力がかかり炎症を生じやすいところがあります。その部分の腱や腱鞘が炎症を起こし、“腱鞘炎”になり、さらに進行すると引っ掛かりが生じばね現象が起こります。これを“ばね指”と呼んでいます。

上肢がしびれた場合には、そのしびれかた、持続時間、しびれた部位・範囲、他にしびれはないか、などによってある程度予測がつきます。
一過性のもの以外は、放置しないで整形外科医にご相談ください。

 

1) 一時的なしびれ

朝起きたとき、からだの下になっていた手がしびれたことなどを経験したことがあると思いますが、すぐに治ってしまう場合は、血行が一時的に悪くなったためのしびれで心配ありません。これは正座をした後と同じです。

ただし、手根管症候群では、朝方に眼がさめたときにしびれや痛みが強くなりますので注意が必要です。手指を動かすと軽くなるのが特徴です。

2) しびれの部位による考え方:

母指(親指)・示指・中指と環指の母指側半分の掌側だけがしびれている場合は正中神経の障害と考えられ、手根管症候群が最も疑われます。初期や軽症のときは、示・中指のしびれだけのこともあります。

小指と環指の小指側半分の掌背側がしびれたら、尺骨神経の障害で肘部管症候群が最も疑われます。

母指・示指・中指の手の甲(手背)側がしびれて手首が背屈しにくくなったら、橈骨神経麻痺が最も疑われます。

手背・前腕・上腕がしびれている場合や両手がしびれる場合は、頚椎の疾患や胸郭出口症候群などが疑われます。

また、両手足がしびれる場合には、頚椎疾患や神経内科が専門の末梢神経の変性疾患が考えられます。

一方、片側の手足がしびれる場合や上肢のほかに口の周りなどがしびれる場合などには、頭の中の病気(脳腫瘍や脳血管障害などの頭蓋内病変)を考えます。

初期には示指、中指がしびれ、痛みがでますが、最終的には母指(親指)から環指の母指側の3本半の指がしびれます(正中神経の支配領域)。急性期には、このしびれ、痛みは明け方に強く、目を覚ますと手がしびれ、痛みます。手を振ったり、指を曲げ伸ばしするとしびれ、痛みは楽になります。手のこわばり感もあります。ひどくなると母指の付け根(母指球)がやせて母指と示指できれいな丸(OKサイン)ができなくなります。縫い物がしづらくなり、細かいものがつまめなくなります。

手のひら(手掌)の皮膚を移動しにくくしているのは、皮下にある線維性の手掌腱膜(しゅしょうけんまく)というのものです。これにより、皮膚が移動しにくいので、物が握りやすくなっています。前腕の屈側中央を走る長掌筋腱(ちょうしょうきんけん)という腱移植(他の腱の不足したところに腱を橋渡しする)に良く利用される腱と手掌腱膜はつながっていて、手掌では、各指に向かって扇状に広がっています。

指の第1関節が木槌のように曲がった状態になるので、マレット変形と呼ばれます。マレット変形のなかには、伸ばすスジ(腱)である伸筋腱が伸びたために生じるものと第1関節内の骨折が生じて起こるものがあります。

オートバイ走行中の転倒、スキーなど高速滑走のスポーツでの転倒、機械に腕が巻き込まれた後などで、上肢のしびれ、肩の挙上や肘の屈曲ができなくなったり、時には手指も全く動かなくなったりします。
骨盤位分娩や肩難産で生まれた乳児が肩の挙上や肘の屈曲をしません。
いずれの場合も、腕神経叢のどの部位が、どの程度損傷されるかにより、それぞれの損傷高位に応じた運動麻痺、感覚障害や自律神経障害があらわれます。肩の挙上と肘屈曲ができないものから肩から上肢全体が全く動かないもの、外傷後徐々に軽快するものから全く回復しないものまで、いろいろあります。

麻痺の進行により症状が異なります。
初期は小指と環指の一部にしびれた感じがでます。麻痺が進行すると手の筋肉がやせてきたり、小指と環指の変形がおきてきます。肘部管症候群とは、肘で尺骨神経に圧迫や牽引などが加わって、生じる神経の障害をいいます。

ものをつかんで持ち上げる動作やタオルをしぼる動作をすると、肘の外側から前腕にかけて痛みが出現します。多くの場合、安静時の痛みはありません

スポーツ(野球・テニス・バスケなど)で肘を激しく曲げ伸ばししていたり継続的・持続的に負担がかかるような動作を繰り返している方に多くみられます。最近では、一日中パソコンを打っている方にも多くみられ、お仕事帰りに来院される方も増えています。

子供が手を引っ張られた後などに、痛がって腕を下げたままで動かさなくなります。

成長期にボールを投げすぎることによって生じる肘の障害を野球肘といいます。投球時や投球後に肘が痛くなります。肘の伸びや曲がりが悪くなり、急に動かせなくなることもあります。

腰・股関節・臀部
●腰(脊柱)に由来するもの

先天異常や側弯症、腰椎分離症など主に成長に伴っておこるもの、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症など主に加齢により生ずるもの、腰椎骨折や脱臼などの外傷、カリエスや化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの、転移癌などの腫瘍によるものなどがあります。

●腰以外に由来するもの

解離性大動脈瘤などの血管の病気、尿管結石などの泌尿器の病気、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、胆嚢炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、変形性股関節症などの腰以外の整形外科の病気によるものがあります。加えて身体表現性障害、統合失調などの精神疾患や精神的なストレスによる心理的な原因による場合もあります。

腰や臀部が痛み、下肢にしびれや痛みが放散したり、足に力が入りにくくなります。背骨が横に曲がり(疼痛性側弯)、動きにくくなり、重いものをもったりすると痛みがつよくなることがあります。

椎間板は線維輪と髄核でできていて、背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。その一部が出てきて神経を圧迫して症状が出ます。椎間板が加齢などにより変性し断裂して起こります。悪い姿勢での動作や作業、喫煙などでヘルニアが起こりやすくなることが知られています。

この病気では長い距離を続けて歩くことができません。
もっとも特徴的な症状は、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)です。腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。

進行すると、下肢の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出がわるくなったり、逆に尿が漏れる事もあります。

腰痛(腰のベルトのあたりの痛み)の場合と、お尻や太腿の痛みを出す場合があります。痛みは腰椎を後ろにそらせた時に強くなります。腰痛は10~15歳ころから生じますが、青少年から高齢者まで広い範囲にわたって腰痛や下肢痛・しびれが出ます。

多くは体が柔らかい中学生頃に、ジャンプや腰の回旋を行うことで腰椎の後方部分に亀裂が入って起こります。「ケガ」のように1回で起こるわけではなく、スポーツの練習などで繰り返して腰椎をそらしたり回したりすることで起こります。一般の人では5%程度に分離症の人がいますが、スポーツ選手では30~40%の人が分離症になっています。
分離症は10歳代で起こりますが、それが原因となってその後徐々に「分離すべり症」に進行していく場合があります。

「側弯症(そくわんしょう)」とは背骨が左右に弯曲した状態で、背骨自体のねじれを伴うことがあります。通常、小児期にみられる脊柱変形を指します。 左右の肩の高さの違い、肩甲骨の突出、腰の高さの非対称、胸郭(きょうかく)の変形、肋骨や腰部の隆起(前かがみをした姿勢で後ろから背中をみた場合)、などの変形を生じます。
側弯が進行すると、腰背部痛や心肺機能の低下をきたすことがあります。

腫瘍による脊髄や馬尾神経の圧迫によって症状が出ます。しびれ、感覚障害筋力低下などが生じます。このような麻痺は神経内科の疾患である脊髄炎や多発性硬化症などでも生じますので、鑑別が必要です。

一般に圧迫による脊髄症状は、知覚・運動が同時に障害され、圧迫部位より遠位の反射が亢進するのが一般的です。

しびれや痛みを取るために脊椎の手術を行いますが、手術後もしびれが残る場合が少なくありません。脊髄や馬尾神経、神経根の圧迫が手術によって無くなっているにもかかわらず、しびれが頑固に残っていることもあります。

坐骨神経痛とは、「症状」の表現であり、病名ではありません。「坐骨神経痛」の名前が示すとおり坐骨神経が圧迫されておこる神経症状を坐骨神経痛といいます。

坐骨神経痛は、何らかの原因で、坐骨神経が圧迫される事で痛みが生じ、臀部から太ももの後ろ側にかけて鋭い痛みがあります。

また、症状が深刻になると脚の痺れが徐々に下まで伸びていき、脚の指先まで痺れるケースも出てきます。

坐骨神経は、臀部、太ももの裏など、下半身の後ろを通っているため臀部から足の指の範囲に症状が出ることが多いのです。また、天候などによっても症状が不規則に変化するという特徴も持っています。

坐骨神経痛がぎっくり腰やヘルニア以上に「厄介」だとされるの はその痛みの特徴にあります。 具体的には、これらのものです。

■ 激痛もあるが、比較的鈍痛が多い
■ 痺れ、痛みは限定的な動作に伴う
■ 常に不快な思いが伴う。

坐骨神経痛 は、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアのように極端な激痛が襲ってくることがあまりないことや、我慢できない痛みではないという症状が、坐骨神経痛を負っている人を病院から遠ざけ、限定的な動きをした時だけ痺れたり何だか気持ち悪い感覚が続くといったような症状だからこそ逆に油断してしまい、専門家での診察を遅らせ症状を悪化させてしまうといったような悪循環をもつくってしまうこともあります。

また、坐骨神経痛は筋肉・骨の強度が衰えてくる中高年の世代に最も多く発症する症状ですが若い世代の人発症も少なくはありません。

痛み、しびれなどの症状を伴うことから、椎間板ヘルニアと独自で判断する人が多く、また椎間板ヘルニアの治療を行っても一向に改善されなく、検査してみたら梨状筋症候群による坐骨神経痛であったということも多いようです。

梨状筋症候群は、梨状筋にて坐骨神経が圧迫されることにより発症するので腰には痛みなどは生じません。痛みとしびれが主な症状になりますが、特に臀部(お尻)の奥からピリピリとした痛みが、慢性的に続くことから症状が現れ始めることが多いようです。

その後、太股、ふくらはぎと、下肢に向かって症状が広がるという傾向があります。座った姿勢から立ち上がろうとした場合や、背中を後ろに反らせるような動作をした場合、また、かかとを地につけたままで、足の先だけを外側に回すように股関節から脚全体を動かした場合に痛みを生じやすいとのことです。

股関節症の主な症状は、関節の痛みと機能障害です。股関節は鼠径部(脚の付け根)にあるので、最初は立ち上がりや歩き始めに脚の付け根に痛みを感じます。関節症が進行すると、その痛みが強くなり、場合によっては持続痛(常に痛む)や夜間痛(夜寝ていても痛む)に悩まされることになります。

一方日常生活では、足の爪切りがやりにくくなったり、靴下が履きにくくなったり、和式トイレ使用や正座が困難になります。また長い時間立ったり歩いたりすることがつらくなりますので、台所仕事などの主婦労働に支障を来たします。階段や車・バスの乗り降りも手すりが必要になります。

ランニングや起き上がり、キック動作など腹部に力を入れたときに鼠径部やその周辺に痛みが生じます。他の競技と比べサッカー選手に多く見られ、一度なると治りにくいのが特徴です。

体幹から股関節周辺の筋や関節の柔軟性(可動性)の低下による拘縮や骨盤を支える筋力(安定性)低下による不安定性、体幹と下肢の動きが効果的に連動すること(協調性)が出来ず不自然な使い方によって、これらの機能が低下し、痛みと機能障害の悪循環が生じて症状が慢性化していきます。
何らかの原因で可動性、安定性、協調性に問題が生じたまま、無理にプレーを続けると、体幹から股関節周辺の機能障害が生じやすくなります。また、片足で立ってキックを多くするサッカーの動作そのものが発症の誘因になります。

40代位に発症する股関節痛の病気20代にスポーツを謳歌していた人でも
40代頃に、立ち仕事や階段が辛くなる。

次の症状に当てはまると五十股かもしれません。
・歩くとコキコキ音がする
・立ち上がる時や歩き始めが少し痛む
・足の爪切り、靴下を履くのが辛い
・あぐら、正座が辛い
・階段の昇り降りが痛い
・足の長さが違ってきた

始めは違和感だけで特に気にならないじわじわと悪化するので症状に気づきにくい長年放置すると普通の生活ができなくなる般的です。

膝・足

男女比は1:4で女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。主な症状は膝の痛みと水がたまることです。
初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれますが、正座や階段の昇降が困難となり(中期)、末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。

原因は関節軟骨の老化によることが多く、肥満や素因(遺伝子)も関与しています。また骨折、靱帯や半月板損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染の後遺症として発症することがあります。
加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、遣い過ぎによりすり減り、関節が変形します。

半月は膝関節の大腿骨と脛骨の間にあるC型をした軟骨様の板で内側・外側にそれぞれがあり、クッションとスタビライザーの役割をはたしています。これが損傷すると、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかりを感じたりします。ひどい場合には、膝に水(関節液)がたまったり、急に膝が動かなくなる“ロッキング”という状態になり、歩けなくなるほど痛くなります。

スポーツなどの怪我から生じる場合と、加齢により傷つきやすくなっている半月に微妙な外力が加わって損傷する場合とがあります。体重が加わった状態でのひねりや衝撃によって半月だけが損傷するものと、前十字靱帯損傷などに合併して起こるものとがあります。半月は加齢に伴い変性するので、40歳以上ではちょっとした外傷でも半月損傷が起こりやすくなります。

急性期(受傷後3週間くらい)には膝の痛みと可動域制限がみられます。しばらくして腫れ(関節内血腫)が目立ってくることもあります。急性期を過ぎると痛み、腫れ、可動域制限はいずれも軽快してきます。しかしこの頃になると損傷部位によっては膝の不安定感が徐々に目立ってくることがあります。これは下り坂やひねり動作の際にはっきりすることが多いです。

不安定感があるままに放置しておくと新たに半月(板)損傷や軟骨損傷などを生じ、慢性的な痛みや腫れ(水腫)が出現します。

脛骨結節(お皿の下の骨)が徐々に突出してきて、痛がります。時には、赤く腫れたり、熱を持ったりします。休んでいると痛みが無くなりますが、スポーツを始めると痛みが再発します。
発育期のスポーツ少年に起こりやすいのが特徴です。

10~15歳の成長期の子供が、跳躍やボールをけるスポーツをし過ぎると、発生します。大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の力は、膝蓋骨を経由して膝を伸展させる力として働きます。膝を伸ばす力の繰り返しにより、大腿四頭筋が膝蓋腱付着部を介して脛骨結節を牽引するために、脛骨結節の成長線に過剰な負荷がかかり成長軟骨部が剥離することで生じます。
この時期は急激に骨が軟骨から成長する時期です。

ケガをした関節の腫れ、痛みが見られます。これら症状は一般には損傷の程度と一致しますが、痛みを感じにくい靭帯(前十字靭帯など)もあるため、余り痛くないから大丈夫と考えてはいけません。また、かなり高度の靱帯損傷があっても、ほとんどの場合、1~2か月以内に日常生活に支障がないレベルには回復します。
したがって普通に歩けるようになったから大丈夫と思ってもいけません。

足関節(足首)捻挫のほとんどは、足関節を内側に捻って生じます。
足関節外側の靭帯(前距腓靱帯)が損傷します。
外くるぶし(外果)の前や下に痛みがあり、腫れます。
また、外くるぶしの前や下を押さえると、痛みます。

スポーツなどのほかに、歩行時でも段差などで生じることがあります。捻挫とは、関節にかかる外力により非生理的運動が生じ、関節を支持している靭帯や関節包が損傷することです。足関節では図1の前距腓靱帯が損傷されることが最も多い病態です。

靭帯の損傷程度によって、捻挫の程度を三つに分けています。
靭帯が伸びる程度の損傷を1度捻挫、靭帯の一部が切れるものを2度捻挫、靭帯が完全に切れるものを3度捻挫と定義しています。

受傷時には、「ふくらはぎをバットでたたかれた感じ」とか、「ボールが当たった感じ」などの衝撃を感じることが多く、「破裂したような音がした」など断裂した時の音を自覚することもあります。
受傷直後は受傷肢に体重をかけることができずに転倒したり、しゃがみこんだりしますが、しばらくすると歩行可能となることも少なくありません。しかし、歩行が可能な場合でもつま先立ちはできなくなるのが特徴です。アキレス腱が断裂していても足首(足関節)は動かすことは出来ます。

典型的なものは、スポーツをしているとき、ふくらはぎの内側の中央上部(上中1/3部)に痛みが生じます。大腿部に生じることもあります。
体重をかけると痛むために通常の歩行が出来なくなります。

スポーツによるものが多く、典型的なふくらはぎの肉離れは、下腿二頭筋の内側頭の筋肉の部分断裂です。大腿部のものは、前面は大腿四頭筋、後面はハムストリングの筋部分断裂です。 筋肉が伸ばされながら収縮すると、筋力に負けて部分断裂を生じることがあります。それが「肉離れ」です。

痛み、しびれなどの症状を伴うことから、椎間板ヘルニアと独自で判断する人が多く、また椎間板ヘルニアの治療を行っても一向に改善されなく、検査してみたら梨状筋症候群による坐骨神経痛であったということも多いようです。

梨状筋症候群は、梨状筋にて坐骨神経が圧迫されることにより発症するので腰には痛みなどは生じません。痛みとしびれが主な症状になりますが、特に臀部(お尻)の奥からピリピリとした痛みが、慢性的に続くことから症状が現れ始めることが多いようです。

その後、太股、ふくらはぎと、下肢に向かって症状が広がるという傾向があります。座った姿勢から立ち上がろうとした場合や、背中を後ろに反らせるような動作をした場合、また、かかとを地につけたままで、足の先だけを外側に回すように股関節から脚全体を動かした場合に痛みを生じやすいとのことです。

特徴的な症状は足の母指(親指・母趾)の先が人差し指(第2趾)のほうに「くの字」に曲がり、つけ根の関節の内側の突き出したところが痛みます。その突出部が靴に当たって炎症を起こして、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになります。

外反母趾の一番の原因は靴を履くことで、幅の狭いつま先が細くなった靴を履くと母指のつけ根から先が圧迫されて変形します。ヒールの高い靴はつけ根にかかる力が増えてさらに変形を強くします。10歳代に起こるものは母指が人差し指より長かったり、生まれつき扁平足ぎみであったりする外反母趾になりやすい特徴があります。最も多い中年期のものは履物に加えて、肥満と筋力低下などによっておこります。

健常な足には縦のアーチだけでなく横のアーチがあります。外反母趾ではこれらのアーチが崩れて扁平足になると、中ほどにある母指の中足骨が扇状に内側に開き、それから先の指は逆に靴で外側に圧迫されておこります。

幼児のころから足裏が平べったく、大人になってもそのまま残っているタイプの扁平足では、痛みはあまりありません。これに対して中年以降に発症する扁平足では内側のくるぶしの下が腫れ、痛みが生じます。
初期には足の扁平化は目立ちませんが、しだいに変形が進みます。つま先立ちがしにくくなり、さらに進行すれば足が硬くなって歩行が障害されます。

足にはアーチ構造があり、効率よく体重をささえています。内側のくるぶしの下に、アーチをつり上げる働きをする後脛骨筋の腱が通っています。年齢による腱の変性や体重の負荷によって、この腱が断裂すればアーチは低下します。成人期の扁平足は女性に多く発生します。

スポーツ障害

母指(親指)を広げると手首(手関節)の母指側の部分に腱が張って皮下に2本の線が浮かび上がります。ドケルバン病はその母指側の線である短母指伸筋腱と長母指外転筋が手首の背側にある手背第一コンパートメントを通るところに生じる腱鞘炎です。

手首(手関節)の母指側にある腱鞘(手背第一コンパートメント)とそこを通過する腱に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れます。母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い痛みが走ります。

ランナー膝とは、ランニングやジョギング等により発症するスポーツ障害の総称で、大腿部外側を走る腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)に炎症を生じ、このため、膝痛を感じる場合が多く見られます。また、膝のお皿と大腿骨が擦れ合う状態となることで、膝の痛みを生じる場合もあります.

座った状態で膝を90度くらいに曲げ痛む部分から指2本分股関節側を両親指で膝を包むように押えながら膝を伸ばしていくと膝の痛みが誘発されることがあります。

発育期(小学高学年~中学生)によく起こるけがです。ふともも前面の筋肉(大腿四頭筋(だいたいしとうきん))はお皿(膝蓋骨(しつがいこつ))、膝蓋腱(しつがいけん)をとおして脛骨粗面(けいこつそめん)(下腿の少し突出した部位)についています。飛んだり、跳ねたり、ボールを蹴ったりするとこの筋肉が収縮し、脛骨粗面が強く引っ張られます。
 発育期には、この脛骨粗面に成長軟骨帯(関節近くにある軟骨で骨が伸びる部位)があり、前記の運動を繰り返すことにより、この部位に炎症が生じます。
脛骨粗面が突出し、その部位を押さえると痛みがあります。歩行ぐらいでは痛みはありませんが、スポーツをすると、その部位に痛みを生じます

膝関節は、関節包でおおわれています。関節包は3つの膜でできていて、いちばん内側の膜を滑膜といいますが、この滑膜の一部がひだ状になっているのを「たな」といいます。
人間が赤ちゃんから子どもへと成長し、関節包ができ上がる過程で一時的にできるものですが、このひだが成長しても消えずに残っていることがあります。
このひだが、スポーツのやりすぎや、膝を強打したときに、関節にはさまってしまうことをたな障害、またはひだ障害というのです。

膝を動かしたときに、ひっかかりや大腿骨と膝蓋骨の内側に痛みを感じます

腸脛靭帯炎とは、膝の外側に痛みが生じてしまう障害です。

骨盤の外側から筋肉と合流して膝の外側をまたいで付いている腸脛靭帯という靭帯があります。

この靭帯と大腿骨の外側が膝屈伸運動の際に擦れ合って炎症を起こしてしまいます。多くの場合は走ると痛みが出るが、休めば痛みは治まるのが特徴です。

この症状はランニングに限らず、走る動作がある競技や膝の屈伸運動を有する競技を行う選手によく見られます

通常の膝蓋骨は栗の実の形をしていますが、外傷をした訳でもないのに、骨の一部がかけた場合や亀裂が入っている場合は分裂膝蓋骨と呼ばれています発生頻度は0.2~6%といわれています。

原因については不明ですが、いくつかの説がありますが、疲労骨折とする説もあり、骨の発育の過程での異常とする説が有力です。

成長期にボールを投げすぎることによって生じる肘の障害を野球肘といいます。投球時や投球後に肘が痛くなります。肘の伸びや曲がりが悪くなり、急に動かせなくなることもあります。

繰り返しボールを投げることによって肘への負荷が過剰となることが原因です。
肘の外側で骨同士がぶつかって、骨・軟骨が剥がれたり痛んだりします。また、肘の内側では靱帯・腱・軟骨がいたみます。肘の後方でも骨・軟骨がいたみます。

ものをつかんで持ち上げる動作やタオルをしぼる動作をすると、肘の外側から前腕にかけて痛みが出現します。多くの場合、安静時の痛みはありません中年以降のテニス愛好家に生じやすいのでテニス肘と呼ばれています。

一般的には、年齢とともに肘の腱がいたんで起こります。病態や原因については十分にはわかっていませんが、主に短橈側手根伸筋の起始部が肘外側で障害されて生じると考えられています。 この短橈側手根伸筋は手首(手関節)を伸ばす働きをしています。

野球肩とは、滑液包炎、棘上筋腱炎、上腕二頭筋腱炎、肩甲上神経麻痺による棘下筋萎縮、インピンジメント(impingement)症候群、上腕骨骨端線障害(リトルリーグ肩)などの投球動作によって引き起こされる、さまざまな肩関節障害の総称です。

最近は野球の技術指導において、球速を増すために加速期からフォロースルー期に前腕の回内動作を推奨していますが、肘関節が伸展した状態では肩関節の内旋が強調されやすくなります。筋力の弱いジュニア期や壮年期の選手には、棘上筋腱などに過負荷が加わり障害の原因となりますので注意してください。技術的に速い球を投げることと、解剖的な肩への負担とは相反しているといえます。

リトルリーガーショルダー(Little Leaguer’s shoulder)とは、少年野球の選手に多くみられる肩のスポーツ障害で、上腕骨の近位骨端成長軟骨板の炎症あるいは損傷である。少年野球肩とも呼ばれる。

足底腱膜炎は、足底、すなわち足の裏にある腱膜の炎症で、
歩いたときの踵の痛みが主な症状です。
足底腱膜は、踵骨の下面から5つの中足骨の先端の下面まで扇状に広がる腱様の膜です。
足の「土踏まず」のアーチが弓だとすると、足底腱膜はつるの役割を果たしています。

痛む場所は、踵骨の下面にある足底筋膜の付着部です。踵の少し内側を押すと痛むことがよくあります。
急に長距離のジョギング、ウオーキングをしたり、硬い靴底の靴をはいて、長い買い物をしたといったきっかけがあるようです。

シンスプリント(過労性脛部痛)はランナー(ランニングやジョギング等)に多くみられるスポーツ障害で、スネの内側に沿ってうずくような痛みで運動中は痛みが持続し運動をやめると痛みは治まりますが、ひどくなると日常生活動作の中でも痛みが出てきます。

シンスプリントは、オーバーユースと足アーチの低下(偏平足)などが関係し、発症すると思われます。ランニングなどで硬い地面の上を繰り返し走ると脛骨に直接負荷がかかり、骨に炎症反応が起こると考えられています。

人の足は骨とそれを補強する筋肉によって上からかかる体重を支えています。足のアーチの崩れ(偏平足)などがおこると骨やそれを補強する筋肉が衝撃を吸収する能力が低下してしまい、足や下腿部、膝、股関節、腰にまで大きな負担がかかり、下半身の骨、筋肉、関節を痛めてしまいます。足のアーチには縦アーチと横アーチがあります。縦アーチの崩れは一般の人が見ても比較的わかりやすいのですが、横アーチが崩れている人も多く、横アーチの崩れは一般の人が見てもなかなか気付かないものです。

アキレス腱炎は、アキレス腱断裂に比べて軽い怪我であるといえます。しかし、症状として発生する痛みは、アキレス腱断裂よりも頻繁に起こるのです。アキレス腱炎の主な症状でもある痛みは、歩行やジャンプなどの足が関わる動作を行うごとに発生します。また腫れを伴うのも症状の一つで、進行すると腫れを原因とする血行不良やしこりを引き起こします。

スポーツの性質上、酷使されることの多いアキレス腱は常に小さな断裂と再生を繰り返していると言えます。この小さな断裂こそがアキレス腱炎の原因と言えます。アキレス腱の小さな断裂は、運動による酷使の繰り返しと疲労の蓄積によって発生します。この断裂が再生する過程でアキレス腱の組織が炎症を起こして、アキレス腱炎を引き起こしているのです。

体を後ろに反らしたときに腰に強い痛みを生じ、また腰が重い、ダルいなどの慢性腰痛のような痛みを感じるのが特徴です。 10代から壮年期の比較的若い人に起こりやすく、10代前半に激しいスポーツをおこなって疲労骨折が治らないまま分離したケースが多くみられます。 腰椎分離症は早期発見、早期治療が大変重要です。分離症が出現してから時間が経過していると、治療をしても骨がつかない事があるからです。放置していても分離症は治らず、腰痛の原因になります。症状がひどい場合は分離すべり症に進展する場合があります。腰椎分離すべり症の症状の多くは腰痛です。しかし、中には腰痛や臀部の痛み、足先の痛み、痺れ感などもあります。

腰椎すべり症とは、腰椎部分が慢性的に歪んでいる症状をいいます。どんな歪みかというと、腰椎が前方へ滑っている状態のことで、それゆえ、「すべり症」と呼ばれています。中高年に多い症状ですが、激しい痛みがないために、治療をしないでそのままにしておくことが多く、それが慢性化していく原因とも言われています。

腰椎すべり症は、生活習慣あるいは加齢などによって、腰椎を支えている椎間板(ついかんばん)、靭帯、筋肉等が柔軟性を失っていき、その結果、下支えのなくなった腰椎が、主に前方へ滑っていく症状です。

椎間板ヘルニアのように急激に症状が現れずに、梨状筋症候群ではゆっくりと症状が現れるという特徴があります。

痛み、しびれなどの症状を伴うことから、椎間板ヘルニアと独自で判断する人が多く、また椎間板ヘルニアの治療を行っても一向に改善されなく、検査してみたら梨状筋症候群による坐骨神経痛であったということも多いようです。梨状筋症候群は、梨状筋にて坐骨神経が圧迫されることにより発症するので、腰には痛みなどは生じません。

女性疾患

出血が多かったり、少なかったり、周期が不安定だったり、そうした正常ではない生理のパターンを総称して月経異常といいます。 特に生理の始まり(初経)と終わり(閉経)時期に月経異常が多く見られ、ホルモンバランスの乱れが主な原因となります。 また、経血量が多い場合は子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患が原因となっていることがあります。

さまざまな精神症状が起こる病気。めまいや耳鳴り、疲労感や不安感、うつうつとした気分、不眠など、あらゆる症状が起こり、その出方には個人差もある。この自律神経失調症の大きな要因は冷えとストレス。現代女性がさらされていて、しかも避けづらい2大要因とも言える。これが自律神経の働きを乱して、体に悪影響を及ぼしてしまう。

冷えや冷え性は万病の元です。体が常時冷えた状態にあると体内での代謝の働きが低下していきます。比較的女性に多く見られますが、誰でも冷え性になる可能性があります。
サーモグラフィーなどの器機を使用して人の体を見てみると、心臓を中心にして上半身は温度が比較的高く、下半身に向かうにつれて温度が低くなってきます。
体が冷えた状態がしばらく続いてしまうと、血液や体液などに粘りが生じるようになり、毛細血管の血流の流れが一定でなくなったり、渦を巻く状態になったりしますが、こうした症状は、血球スラッジと呼ばれる状態で、俗に於血と呼ばれる症状です。

脂肪の摂り過ぎや過食からでも血液の粘度は上がっていき、血流は悪化していきます。さ骨髄や内臓などに染み付いたコレステロールなどの脂肪分が悪影響を増やすようになり、冷えの状態はより悪化した状態になります

更年期は、まさに性成熟期から生殖不能期への移行期(45~55歳)にあたり平均51歳で訪れる閉経以降の30年余の生活をいかに健康に過ごすかを考える、人生の節目といってもよいでしょう。更年期障害は、この時期に生じる自律神経失調(じりつしんけいしっちょう)症状と精神症状が相互に関係しあって起こる、不定愁訴(ふていしゅうそ)の総称と考えられます。

更年期になると、加齢に伴う卵巣機能の低下によって、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)の量が減り、これが脳の視床下部(ししょうかぶ)にある自律神経中枢に影響を及ぼして自律神経失調症を引き起こします。また、この年代の女性を取り巻く家庭や社会環境の変化からくる心理的ストレスが大脳皮質‐大脳辺縁系(へんえんけい)に影響を与え、憂うつや情緒不安定などの精神症状を引き起こします。
この自律神経失調症状と精神症状が相互に影響し合って、更年期障害の病状を複雑にしています。

更年期障害の代表的なものは、ホットフラッシュ(顔ののぼせ、ほてり)、発汗などの症状です。ホットフラッシュは閉経女性の40~80%に認められ、1~数年間続き、長期にわたる場合もあります。

肋間神経痛は、助骨を通っている肋間神経に何らかの圧がかかり、そのことが原因でかなりひどい痛みの症状を起こす病気です。

肋間神経は、肋骨の間を走り、上部は胸郭の筋、下部は腹壁の筋、そして胸腹部の前面と側面の皮膚に分布して帯状にかなり広い範囲の広がっています肋間神経そのものは、規則正しく並んでいるために、各種の神経痛の中でも肋間神経痛は、発見しやすい神経痛と言われています。

肋骨の第五番から第九番目にかけて、神経痛の痛みが現れ、左右で比較すると左側に痛みがでやすい傾向があります。

肋間神経痛を起こす原因には二つの要因が考えられています。一つは、感染症から痛みを発するものです。そして二つ目が、腫瘍や心臓に関係する痛みから神経痛を起こすものです。
肋間神経痛は脊髄神経が何かの原因で圧迫されることから現れる状態で初めて痛みがでてきます。 肋間神経痛で現れる激痛は、発作的にくる場合と、慢性的、持続的な場合があります。

神経痛の発作症状は、短時間で、発作のない間では、特別な症状はでてきません。 肋間神経痛では、脊柱の両側、肋間神経の中央、胸骨側または腹直筋の付近などに圧痛点があって、こうした点を圧迫すると神経痛を起こします。

骨粗しょう症の症状の改善や予防の為には、カルシウム、マグネシウム、亜鉛やマンガンなどのミネラルとアミノ酸、そして、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンKなどの微量栄養素を必要量、補うことが必要です。

骨の組織は、凡そ7年程で新旧交代をします。骨には、古い骨を壊す破骨細胞と骨芽細胞があります。破骨細胞が、骨の中からカルシウムやマグネシウムを排出し、骨芽細胞が血中にあるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルを吸収します。
骨粗しょう症は、破骨細胞の働きが活発になりすぎること、そして、骨芽細胞の働きが、破壊のスピードに追いつかないことからおこります。骨の代謝の流れが悪いと骨形成に必要なミネラルが十分にあっても骨として形成されません。

そして、骨の形成をより促進させていくためには、何らかの電気的な刺激を与えることで、骨芽細胞の働きを活発にすることが大切になります。簡単に電気的な刺激を与える方法として、かかとを木槌などでたたく方法です。

打撃を与えることで、骨内に電気の流れが起こります。打撃によって発生した電氣は、電流になり、身体全体の骨組織に流れていきます。電流に従って、血中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラル群が、骨内に取りこまれることになります。閉経を過ぎた女性などは、エストロゲンなどの女性ホルモンの減少から、骨粗しょう症になりやすい体質になっているので、予防、改善のためにも、骨に打撃を与えることを行う価値はあります。

肥満は、食事から摂った食べ物がエネルギー化しないで、余ったものが脂肪になり体脂肪が過剰になっている状態のことをいいます。糖尿病や脂質異常症、高血圧をはじめ、様々な生活習慣病の温床となります。

肥満の女性は、不妊症を起こしやすくなったり、無月経になりやすい状態にあり、例え妊娠したとしても、浮腫や高血圧を起こして、妊娠中毒を起こす率が高くなってしまう傾向にあります。男女を問わず免疫系の働きが低下することも知られています。
内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満の二つの型があります。どの型かを見分ける方法として、指で腹部をつまんでみる方法があります。つまんだ状態が薄ければ内臓脂肪の肥満で、厚い場合が皮下脂肪の肥満です。

又、体型で見分ける方法として、腹部の上部に脂肪がくっついた状態のリンゴ型と腰部から下に脂肪がついている洋ナシ型の二つに分けられます。リンゴ型の人の方が、様々な生活習慣病になりやすいことがわかっています。
食生活の習慣が肥満症と大きく関係があります。食べ物は、脂肪分の多い食事は、できるだけ控えめにすることが大切です。又、デザートなどに摂る果物などは糖分が多く、余分な糖分が中性脂肪となるので注意が必要です。

シェーグレン症候群は、自己免疫疾患の一つになります。主な症状には、目が乾燥する、口の中が乾燥する、関節に痛みがあわれれるなどがあります。


涙腺や唾液腺へのリンパ球の浸潤から唾液や涙の量が減少します。免疫異常や多彩な全身性の病変を伴うこともあり、内臓の病変も同様に多くのリンパ球が浸潤、増えたりなどして身体に様々なトラブルを起こします。

主症状は、乾燥になりますが、特に自覚症状がない人も約30%ほどいるようなので、注意が必要です。乾燥から起こるドライマウスやドライアイ、鼻腔の乾燥などの症状は、自分でもよくわかる症状です。
ドライアイになると、涙が出にくくなる、目の中がコロコロするといった感じがする、る、目が痒くなったり、痛みが現れたり、眼精疲労、目やにが過剰に出たり、物がぼけて見える、まぶしい、涙量が減るなどの症状がでてきます。ドライマウスになると、口腔内の乾燥、唾液量の減少、物を食べる時に水分が必要になる、口腔内の乾燥のため、話をするのが難しくなる、口腔内の痛み、また外出する時に、必ず水の携帯が必要になる、就寝しているときにのどの渇きから目が覚めるようになる、虫歯できやすくなるなどの症状がでてきます。
鼻腔が乾燥してくると、鼻中にかさぶたができる、鼻血などもでやすくなります。その他の症状では、耳下腺がはれる症状がでてきたり、抜け毛や肌荒れなどの症状もひどくなります。

シェーグレン症候群で、乾燥して水分が足りない状態になると身体全体の症状として、機能の低下が見られるようになります。

本態性高血圧は、遺伝的な体質、年齢とともに衰える血管の老化、又、精神的、肉体的なストレスなどが関係しているとされてます。特に遺伝的な要素が影響を与えるとされていて、代々高血圧の家系の人は、その子孫も受けつぐようです。

年齢的には、男性で、40を超えるころに、女性では、50を超える頃になってくると徐々に増えてきます。遺伝的な要因が高いので、家族に高血圧の人がいる場合は、特にこの年齢に該当するようになった時には、生活習慣の改善などを意識する必要があります。

本態性高血圧自体が、特にトラブルを起こすものではないとしても、血圧が高い状態が長く続くと、血管や臓器に過度な負担を与えてしまうため、トラブルを引き起こす前に、注意をする事が肝心です。

年をとってくると、動脈硬化は、自然と進行してくるので、血管の老化とともに収縮期の血圧の数値が上昇してきます。高血圧から脳出血や毛細血管のトラブルを起こしてしまうリスクは高くなってくるので
食べ過ぎ、飲みすぎ、運動不足、過度なストレスのある生活を送っているなど、該当する項目が多くある人は、生活習慣やライフスタイルの改善を予防の為にも、早めに取りいれることが必要です。